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風は何色? ゲシュタルトと禅〜大徳寺でのパールズ〜

風は何色? ゲシュタルトと禅〜大徳寺でのパールズ〜

今日は、記憶のゴミ箱〜パールズによるパールズのゲシュタルト セラピー〜 著 フレデリック・パールズ 新曜社

を読んでいて目に止まったページをご紹介します。まず、この本には目次がなく、フリッツ・パールズ(ゲシュタルト療法の創始者の一人)が思いつくままに書いた本です、飾らない言葉でユーモアあふれるフリッツ・パールズらしい自伝的な内容になっています。しかも黄色い本です、心理の本には珍しく鮮やかな色を使っています。この本の中の挿絵もご本人パールズが描いたものです。

実は、フリッツ・パールズや、妻のローラ・パールズも芸術的なセンスがとてもあったんですね。フリッツは絵も描いていましたし、俳優をしていたこともあります。妻のローラもプロのピアニストか、セラピストになるのを迷ったくらいです。この辺りの芸術的なセンス、いろんな感情を知覚したり表現することはセラピストとしても大いに役にったことでしょう。ゲシュタルトは芸術だと言われています。人間のカオスになった行き場のない感情や思い、喜び悲しみ、心でみることを表現するからでしょうか。

フリッツ・パールズと大徳寺

さて、この本の中で、1960年頃パールズが日本に来たことを書いています。京都にある大徳寺という禅寺に二ヶ月間滞在したと書いていあります。ちなみに一週間の滞在費、部屋代、食事代、授業料合わせて10ドルだったそうです。あまりに安すぎて30ドルを支払ったとのこと。優しい人たちがお互いを尊重し合い、飾らずありのままに、尊敬を持って暮らしている街。静けさと調和がいたる所にある京都がとても気に入り、本気で住もうかと思うくらい夢中になったそうです。現代は、少し騒がしくなっているかもしれませんね。

大徳寺で座禅を組んで、悟りは得られなかったそうですが、パールズは、「気づき」のことを「Mini satori」と呼んでいます。東洋の静けさの中の調和が気に入ったのでしょうね。そして、ゲシュタルト 療法は、現象学や実存主義の哲学の影響を受けていますが、禅の影響も受けていることで有名です。

大徳寺での禅の様子

禅は神を必要としない宗教の可能性として私を惹きつけたp132。とあります。そもそもこの時代の人間性回復運動のセラピーに属すゲシュタルト療法は、宗教などのイズム(〜主義)や神が絶対であるというような、個人が人生を豊かに生きるのに自由意志を持たない思想から一脱したのです。実態を持たない常識などもそうです。自分の知覚で人生を選択して生きられるようになるのが実存主義を取り入れているゲシュタルトの思想の立場です。

座禅は、二、三時間座るうち何回か中断して歩くのでそれほど苦痛ではなかった。座禅の時は決まったやり方で呼吸し、雑念が入り込むのを防ぐために呼吸に意識を集中することが求められた。老師は勿体をつけて行ったり来たりしながら、時おり生徒の姿勢を直した。老師が近くに来るといつも心配になった。心配すると当然呼吸は乱れた。しかし、打たれることは本当に稀だったp133。とあります。一応、真面目に座禅に取り組んでいたようですね。この書き方がパールズらしくユニークです。本文はもっとユニークな表現が満載です。

大徳寺老師との公案(問答)はいかに?

さて、いよいよ佳境です。大徳寺には二ヶ月間滞在した。正式には公案の指導を受ける時間はなかった。老師は唯一一つ、子どもじみた考案を私に与えた。「風は何色か?」と。

答えとして、私が彼の顔に息を吹きかけると、老師は満足そうだった。

とあります。さすがフリッツ。お見事です。

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