~ゲシュタルトを現象学で(い)キル~
百武正嗣×三村尚彦×白坂和美
トリプルセッション
”受動的志向性”とは意識する前にもうすでに動いてしまっていること、と
現象学に生みの親、フッサールは言いました。
私たちは意識する間に自分の行くべきところを知っているのだ言っています。
パールズが現象学を取り入れた意味が明らかになります。
《こんなことをお願いしてみました。三村先生×白坂 現象学って?往復書簡》
≫白坂:内容は、百武さん、あるいは白坂がワーカーさんとセッションをし、
そのことを現象学的にどのように捉えるのかを説明して頂ければと思っています。
≫三村先生:こちら、了解です。現象学がどういう哲学なのかについて、事前に説明があると
いいかなと思いますので、全体のプログラムを以下のように考えてみました。
《プログラム》
【午前中】
現象学の概説講義: 現象学とはどのような哲学か? 身体論としての
現象学とは?講義と言っても、できるだけみなさんからのご質問に答える形で、かつ、ときどかずりんか
らの前回のようなツッコミもいれてもらって(笑)、説明し楽しくわかりやすく現象学を伝え
ます。ちなみにめちゃめちゃ脱線します。ただの雑談みたいなものもかなり入ると思います(笑)。
【午後から】
百武先生、かずりんのセッションを拝見して、現象学やジェンドリン哲学の視点で説明、
解釈をして、みなさんとディスカッションする。何れにしても「身体性」をメインテーマに解説しますね。
《三村先生×白坂 現象学って?往復書簡》
≫白坂:自分を知ること以上に他者や世界を知ることは出来ない。のかなぁとも感じています。 なので、自分自身と出逢っていく時間をゲシュタルトやフォーカシングなどを通じて 持てたらいいなと感じております。
≫三村先生:現象学だと、どちらも強調しますね。自己認識の困難さの過小評価と他者認識の困難さの過大評価を。自分は自分が思っているほど自明でもなく、わかっているわけではない。同時に、他者のことは自分じゃないからわからないと思っているが、それほど不可解でもない。という感じです。
≫白坂: 世界は私に働き掛けてる。そして私も世界に働きかけている。 これが、間主観性な世界観なのかと思った次第です。
≫三村先生:はい、その捉え方でバッチリです。講当日このようなディスカッションを行いますよ~。
■日時:2022年1月15日(土) 時間:10:00~18:00 ■会場: 南船場会館 大阪市中央区南船場3-7-12
■交通:Osaka Metro御堂筋線 心斎橋駅下車 北側改札より徒歩5分
■参加費:リアル参加(20名限定):①一般25,000円⇒早割り12/25(土)まで20,000円 ②日本ゲシュタルト療法学会・日本フォーカシング協会会員 25,000円⇒20,000円 ③オンライン参加25,000円⇒15,000円
*このWSは記録をいたします。カメラが入りますのでご了承ください。
《三村尚彦 関西大学文学部哲学倫理学専修教授。専門は現象学、現代哲学、哲学的身体論。文学博士》

「哲学」と聞くと、日常生活ではほとんど用いることもないような言葉で抽象的な問題を考える学問といったイメージが浮かぶかもしれません。
実際そうした側面は、たしかにあります(例えば、カントは『純粋理性批判』において「ア・プリオリな総合判断はいかに可能か」という問題を考えたなど)しかし同時に哲学には、身近なものを徹底的に考察するという面もあります。
私たちには身近すぎてこれまでほとんど考えたことがない事柄が、たくさん存在します。
そうした問題を「そんなことは常識だから」、「考えなくても何の不都合もないから」という言い方で納得せず、とことん突き詰めていくことも、哲学です。
大学という主体的に自由な時間を過ごすことのできる場で、哲学的に考察するおもしろさを体験してください。
《自己紹介》:北海道出身で関西大学の卒業生です。
フッサール現象学が専門ですが、最近は臨床心理学(フォーカシング指向心理療法にかかわる哲学的研究)や建築学(荒川修作+マドリン・ギンズの研究)、ファッション哲学などにもかかわっています。趣味は、毎朝のジョギング。高校時代までバスケットボールをしていたので、今でもNBA(アメリカプロバスケット)を頻繁に見ていますし、バッシュを中心に、スニーカーが大好きです。哲学倫理学専修の学生とはもちろんのこと、他専修・他学部・他大学の学生、教員とも一緒に、研究会・読書会をしたり、美術館・音楽イベント・ファッションイベントへ出かけたり、合宿やキャンプ、BBQをしたり…、アクティブな課外活動もよくしています。
著書に『体験を問い続ける哲学 第1巻 初期ジェンドリン哲学と体験過程理論』ratik、2015年)、訳書にベルンハルト・ヴァルデンフェルス『経験の裂け目』(共訳、知泉書房、2009年)、論考に「建築する身体」と「ランディング・サイト」『関西大学東西学術研究所紀要』第50号、2017年などがある。
≪百武正嗣≫

日本フェルデンクライス協会理事/日本ゲシュタルト療法学会理事・スーパーバイザー/ゲシュタルトネットワークジャパン理事長)。Mrゲシュタルト療法可と呼ばれる程、日本はもとより、サンフランシスコ、ギリシャ、メキシコ、オーストラリア、中国等で活躍する
心理セラピスト・ボディワーカー。20年以上で全国各地9000人以上にワークを提供。
≪著書≫ライオンのひなたぼっこ ビーイングサポートマナ/エンプティ・チェアテクニック入門
川島書店/気づきのセラピー―はじめてのゲシュタルト療法 春秋社/家族連鎖のセラピー~ゲシュタルト療法の視点から~ 春秋社
≪白坂和美≫

■平成17年:HaLo設立 代表就任 ビジネス教育・コミュニケーション、メンタルヘルス分野
研修講師 実績:吉本興業(株) 関西電力㈱ (株)リクルートなど
■平成33年:GNK(ゲシュタルトネットワーク関西)設立 平成36年代表就任 ゲシュタルト療法トレーニングコー ス、SV主催、ワークショップ開催 JAGT認定トレーナー(暫定)
■平成22~27年日本ゲシュタルト療法学会 理事 平成27~30年 同学会 評議員 歴任。ゲシュタルト療法 TA(交流分析) 再決断療法 プレイバックシアターなどで個人セッション、グループセッションを展開